妙蓮寺T邸擁壁工事など

昨年5月に始まった妙蓮寺T邸は最近では最も苦労した案件です。傾斜地擁壁がらみでコスト調整が大変な上に、線形の不明な位置指定道路と2項道路に接するということで、設計も遅々として進みませんでした。測量や競技を繰り返して道路が漸くクリアになり、一年経過してようやく擁壁工事が始まったところです。


これは、3月16日解体が終わった時の写真。擁壁はモルタル仕上げ風ですですが中はガンタ積みと呼ばれる、瓦礫を積んだもの。見事にヒビが入っていますね。敷地境界ギリギリですから救済は不可能で、この擁壁は解体ということになりました。


6月5日、擁壁をぶっ壊し、新たなL型擁壁作るために掘削したところです。底版下は硬い関東ローム。でも掘削してゆるくなってしまう&更に下の崖からの安息角が満たせないので、建物は鋼管杭を打ちます。


6月20配筋完了。擁壁の上が少し法面があって建物です。擁壁は横浜市のハンチ付き標準断面で配筋してます。ハンチ部の型枠どうやって据えるんですかね?
擁壁の左側の細い部分が位置指定道路です。


6/21底版の打設状況です。なんかスケール変ですが。

池尻A邸02案

池尻A邸02案。2階の面積をできるだけ広くして、向かって右の出っ張りを2層分にし。中にキッチンを突っ込みました。容積オーバーしてしまうので、3階の屋根下空間は小屋裏扱いに(確認申請機関曰く横入りはNGだそう)。面積が限られるので吹き抜けはほとんど取れませんが、階段の方向を変えて3階部分からの光が階段に沿って2階に落ちるようにしてみました。

千葉寺N邸今日の現場


千葉寺N邸今日の現場。内部が大分仕上がって来ました。コストが限られるのでアルミ樹脂複合サッシで逃げた台形フィックスは綺麗に「抜け」をつくっています。右手のコボットがつく窓は樹脂サッシですが、フィックスにしたので樹脂サッシとは思えないほどスッキリ納まっています。


階段もかかりました。フィックスは横連窓、かつ2階南は全部窓。内部はとても明るいです。吹き抜けを介して2階の窓の光を1階に導きます。南側は隣家迫るため、間接的に光を導入しているのです。


階段から天井を見上げたところ。野地があらわしになっています。タルキピッチは303。天井やタルキはリボスでチーク色に着色します。中央にあるのは食品庫+トイレの水回りコアです。コアはつや消しダークグレイにする予定です。コアの上部にはトップライトがあります。

玄関とバルコニーのニッチです。バルコニーと玄関ポーチの区画を揃えているので、デッキがシャープに納まります。


東側道路から見た外観の完成予想図。ローコストですが全面木外壁です。手すりの形も決定しました。

池尻A邸01案

新しいお仕事、池尻A邸01案。わずか19.4坪の敷地に建つ3階建て2世帯住宅です。準防火地域、建ぺい/容積は60/160(前面道路4m)。高度斜線、道路斜線で3階部分は削られます。駐車場は流石に作りませんが、1階に3畳大の趣味スペース、車椅子対応が要求されています。
01案は、ヨーロッパによくある、最上階が急勾配の屋根になった形を模して、3階を屋根裏部屋として表現。代替進入口は屋根を凹ませて設けてみました。


02案はバルコニ幅を縮めて、ボリューム形状を調整。間取りではキッチン位置の変更などを検討します。

稲毛S邸オープンハウスのお知らせ

来る6月9日(土曜日)、建主様のご厚意により、i+i設計事務所で設計監理を致しました、稲毛S邸のオープンハウスを開催できることになりましたのでお知らせします。


稲毛S邸は駅前の利便性の高い敷地に建つ、完全分離型かつ積層型の2世帯住宅です。家の周囲は比較的大きなオープンスペースがあって開けていますが、歩行者交通量がとても多く、高いビルに囲まれ日照は期待できないので、明るさとプライバシーの確保のため、両住戸とも壁付のテラスを持つ構成となっております。駅徒歩3分でアクセスも至便です。お誘い合わせの上お越しいただければ幸いです。

なお、見学会は予約制となっております。お名前、ご連絡先、ご見学の人数、お越しになる大体のお時間、家づくり予定者・設計者・施工者・OB・その他の別、を下記までご連絡ください。

 ■住所:千葉県千葉市稲毛区
■日時:2018年6月9日(土)、am10:00~pm4:00
■最寄駅:JR稲毛駅から徒歩3分
■手袋の着用お願い致します。(手袋はこちらで準備致します)
■お子様でも手袋をされない方はご入場できません。(お子様用の手袋をできるだけご持参ください)
■ご連絡先: アイプラスアイ設計事務所  飯塚 豊
  mail: yutakaiizuka2000@yahoo.co.jp

■当日連絡先: 飯塚携帯 090-6156-7488


2階は勾配天井を生かしつつ南北に抜けをつくりました。テラスは縦格子付きで敷地向かいの集合住宅の緑を借景してます。


1階の天井はフラットで、かつ天井高は2.2mと低くおさえています。低くしたことで視線が水平に抜け、室内の空間は屋外の木塀付きのデッキテラスと一体となって、むしろ広々見えています。植栽工事は秋以降の予定ですが、敷地内に一本だけ残した椿が窓からよく見えます。

飯能K邸 雑誌「LiVES」に掲載されました

LiVES 99
飯能K邸が発売中の雑誌「LiVES vol.99 リビングルーム百景」に掲載されました。飯能K邸は「新米建築士の教科書」の表紙イラスト、事例集め、模型づくり、コンセプトづくりなどで触れているとおり、本の執筆と設計、現場が同時進行で進んだ思い出深い住宅です。2期工事付属棟の設計も27日から始まります。ぜひ書店にてお手にとっていただければ幸いです。

稲毛S邸足場解体

稲毛S邸足場外れました。2階の外壁(軒ゼロなので垂直な屋根といってもいいか)のガルバ横葺きは、馬目地状にあやめ折りされている簡略工法のものなので、近づくと表情豊かで、割とシャキッとしてます。まわりに高いビルが多く、日当たりが良くないこともあって2階は窓少なめですが、トップライトや大きめのテラスがあるので明るさは十分。軒樋のHACOが小口についた庇は、結構シャープにできました。

南側はうちの事務所らしい立面です。1階の外壁はウッドロング塗装と焼杉を組み合わせ、素材感を変えて横貫き表現をしています。1階の開口部は一部掃き出しもあるけど基本横連窓。性能優先でオール樹脂サッシ、2世帯のスケールメリットもあってU値は0.49と結構低めです。

内部工事も大詰めです。今月5/25に事務所検査、来月6/9にオープンハウス予定してます。

新しいお仕事 南区N邸

新しいお仕事、横浜市南区N邸。上記CGは05案です。1階が歯科医院で2階とロフトが住居の併用住宅となります。間口2間半程度の細長い平面になりそうです。今年度中竣工を目指します。

増田奏・鈴木信弘・飯塚豊3人展

4/13(金)から4/19(木)まで、横浜のUluruというギャラリー(横浜市中区北仲通3-34-2キクシマ関内ビルB1F、最寄り駅「馬車道駅」)で、「住まいの解剖図鑑」の増田奏さん、「片づけの解剖図鑑」の鈴木信弘さん、「間取りの方程式」の飯塚豊が、3人展を開催します。

増田さんは新作住宅の木の模型、鈴木さんは1/100の大量の模型と書き溜めた秘蔵のスケッチ、飯塚は本の内容と連動する1/30~1/50の模型などを展示する予定です。見るだけで住宅の設計がうまくなる?かも。 入場無料。ぜひお越しくださいませ。

シネジック+旭化成建材 来所

伊賀の家プロジェクト、秩父の高橋建築高橋さんから、付加断熱ありの外壁はビスで持たせればヒートブリッジ減らせるとアドバイス頂いたので、付加断熱の下地の入れ方、ビスの留めかた再検討中です。付加断熱はネオマフオーム。今日は旭化成建材一坊寺さんとシネジック(日本パワーファスニング)寺澤さん来所。方針を大体決めました。

いろいろなビスのサンプルも頂きました。ひねり金物やめられる「タルキック」や外張り断熱用の「パネリード」は定番商品でご存知の方も多いと思いますが、シネジックさんはビス専門メーカーですから、いろいろ興味深い商品揃ってます。3本打てば羽子板やめられる、全ねじの「パネリードX」は露出梁で使えそう。プロイズ処理された「パネリード鋼」はバルコニ鉄骨の固定用ビスで使えそうです。他には5倍の床倍率出せる厚物合板固定用ビスが面白いと思いました。

新潟K邸階段詳細


オガスタコラボパート2、新潟K邸は基礎工事が始まって、プレカット承認が丁度終わったところです。

オガスタさんが社員旅行に行ってる隙に、飯塚は階段詳細検討中。壁から片持ち構造になるので、できるだけ頑丈になるように壁の中の下地の入れ方まで考えました。壁の中は見えなくなるので、基本現場サイドにお任せですが、絵があれば監督と大工さんが打ち合わせる時使えるはずですからね。

蹴込み板根元はパッキン材挟んで柱・間柱にビス止め、蹴込み板小口は厚物合板の耐力壁裏からビス止め補強します。踏み板も間柱材でサンドイッチ。回り段部分も、集成材で梁から吊る+壁からの片持ちで不安のないように。手すりもCGで納まり確認しました。


図面はこんな感じ。いつもどおり、寸法おさえ、集成材の向き、手すり端部のディテールその他、この一枚の図面ですべてがわかるようになっています。

葉山Q邸 04案

葉山Q邸、舟形の平面は相変わらずですが、今回は中央直階段と中央屋上テラスを試しました。

階段の上に階段を積む形式。収納は各部屋に設けることにして、部屋自体を広くしました。

中央屋上テラス部から採光できるので、北側はあえて壁っぽくする形を検討しました。

浦和M邸05案


毎度違う形式で迷走する浦和M邸。前回案は、プライバシーを守るための南側の直立壁がやっぱり目に馴染まない、本当は前川自邸のような大屋根にしたかった、アトリエ玄関の在り方がイメージと違う、といったご意見いただき、またもやゼロスタートで再検討。
今回の05案は、1階玄関前の中庭と、和室の前庭となる空中のデッキテラスを大屋根で囲い込む形式でまとめました。こういうタイプの中間領域はちょっと新しい感じがしますがいかがでしょうか。デザインは大屋根→和風では普通なので、林雅子さんの屋根型ピロティとか、ズントーのサーペンタインパビリオンのように、抽象度の高いエッジの効いた幾何学形状でご提案しました。


2階のメイン空間となる和室は、大屋根で切り取られたテラスと連続。南側にちょろっと見える大屋根エッジは低いので、視覚的に鬱陶しい感じもありません。外観のモダンさとは反対に、居心地のよさそうな和室になっております。

荻窪K邸もうすぐ竣工

荻窪K邸もうすぐ竣工です。2階の大開口とハイサイドライトが特徴です。準防火地域なので、シャッター付きサッシのシャッターを軒天に仕込んでいます。

内部は塗装工事、玄関タイルの施工中。内部木は一部あらわしですが、JBN方式の省令準耐火仕様です。