アイプラスアイ案件として、関東では初めての超高断熱住宅、国立N邸竣工しました。
ハウスメーカーでは超高性能になると、なぜか箱型の何の面白みもない建物になってしまうようですが、「高性能であること」と「建築的に魅力的なこと」は、なんら矛盾しません。 今回のN邸は耐震等級3でUA値0.23という超高性能住宅ですが、屋根や中間領域から形を考えることで、いつも通りのデザインのクオリティを守っています。竣工写真はこちらにまとまっています。ぜひご覧ください。
国立N邸オープンハウスのお知らせ
来る2020年8月8日の土曜日、建主様のご厚意により、アイプラスアイ設計事務所で設計監理いたしました、国立N邸のオープンハウスを開催できることになりましたのでご案内致します。
国立N邸はアイプラスアイ案件としては都内では初めての超のつく高気密高断熱住宅となります。施工は超高断熱住宅に特化したスーパー工務店、夢・建築工房。屋根:350mmGW吹込み(22Kg/立米)、壁:高性能GW充填105mm付加断熱120mm、基礎:EPS内外断熱で、サッシはオール木製のトリプルガラスサッシとなっています。一種換気はダクトレス方式。冬は玄関のエアコン、夏はロフトのエアコンで家中を冷暖房する計画です。
大きなデッキテラスのある広々としたリビングには、ラウンジピット、小上がり、ダイニングテーブル、書斎コーナーなど、たくさんの居場所をつくりました。2階の個室群の中央にも、階段状の本棚がある共用のホールを設けています。
長期優良住宅で耐震等級は3。 UA値は0.23。C値は0.1。 省令準耐火構造の基準もクリアしています。
■住所:国分寺市日吉町
■日時:2020年8月8日(土)、am10:00~pm4:00
■最寄駅:国立駅より徒歩8分
■車の場合:コインパーキングをご利用ください。
■ご連絡先:アイプラスアイ設計事務所 飯塚豊
mail:yutakaiizuka2000@yahoo.co.jp
見学会は予約制となっております。見学希望の方は、お越しになるお時間(密を避けるため時間を調整させていただくことがあります)、お名前、見学人数、ご連絡先、家作り予定者・設計者・施工者 ・OB・その他の別をお知らせください。
マスク着用お願いします(マスクはお持ちください)。お子さんでもマスク・手袋着用しないと入場できません(大人用手袋はこちらで用意いたしますが、お子さんの手袋はぜひお持ちください)
国立N邸今日の現場
国立N邸今日の現場。棟梁は家具の制作に入っています。2階ホール天井はツガ。 アッシュハギ板製の ロフト階段や、本棚もできました。正面のサッシは木製で、欄間には台形のサッシが入っています。
1階はツガの天井も張り終わっています。南の大窓は木製サッシ。東北のサッシメーカー、アルスの「夢まど」。
窓際のラウンジピットも完成。床はカーペットになります。養生されていて見えませんが、フローリングは岡崎製材のラスティカルアッシュ。
階段の左手、ラウンジピットの境は書斎カウンター。階段下はオーディオ機器置き場になっています。配管配線がごっちゃリ入ってますが、気密は貫通しないようにしました。こちらの階段もアッシュのハギ板です。
リビングダイニングまわりは、大空間に沢山の居場所を作るのを目標にしています。
ここは掘りごたつ形式の小上がりこもりスペース 。
気密試験も行いました。結果は文句なしの0.1 c㎡/㎡ 。
もともと今回施工をお願いしている夢建築工房は0.5c㎡/㎡保証なんですが、 さすがですね。
国立N邸屋根GW吹込み350mm
3/26は国立N邸屋根グラスウール吹込み工事でした。飯塚は打ち合わせで行けなかったのですが脇屋が立ち会って写真撮ってきましたので、そのご報告です。
部材点数が多く複雑な和小屋の架構とは、この方式が一番相性がいいと思いますが、コストの問題もあってなかなか採用している工務店は少ないんですね。
吹込み前はこんな風に野縁にメッシュが張ってあります。この透けてる状態が意匠的には一番カッコいいかもですが、もちろんこのまま放置はできません。
メッシュに穴をあけてからホースを突っ込んでGWを充填していきます。
充填が終わったところです。グラスウールの密度は22kg/m3で断熱性能は0.038W/mKということで、壁などに使うマット状のグラスウールと同じ性能。厚みは景気よく350mm。それがダウンジャケット風に膨らんでて、とてもあったかそうですね。もう一発野縁を流してから、防湿フィルムや天井を張ります。
駐車場にはこんな車があって、ここからグラスウールを圧送します。
外壁の焼杉はほぼ終わってます。登梁側面は縦張りせずに、斜めなりに張るのは私のいつものこだわりです。平行四辺形の短い外壁がたくさん並ぶのは見苦しいし、施工も大変ですからね。
国立N邸付加断熱など
国立N邸、付加断熱周りの工事が粛々と進行中です。
室内側の可変調湿シートとは別に構造用面材=モイス面で一回気密取る仕様なので、モイスの配管貫通部も気密処理されています。モイスはパッキン挟んで躯体に止めています。下に置いてあるお布団みたいなのが、付加断熱用の高性能グラスウールです。
エアコン用貫通部の室内側はこんな感じ。配管出したりして結構力がかかるからでしょうか、四角い下地を入れてます。で隙間はウレタンで充填。
これは付加外側にウルトの黒い透湿防水シート張った後の状態。野地は2枚ですが、垂木部を切り欠きつつ、直上の野地の下にウルトを巻き上げるように張ってます。タッカー部はテープ処理。手間かかってます。
これはちょっと前の工程です。野地の直上にもウルトがあって、その上に通気胴縁、野地板という構成になっております。野地一層目軒先のところの野地表裏で、両方のウルトが出会い、フェイルセーフラインが完結する感じです。
木製サッシも搬入されました。これは主として2階に使う、ガデリウスの既製品のドレーキップ窓。南側の3枚の大きい窓はアルスの「夢まど」の片引きを使っています。
国立N邸地鎮祭
11/7は国立N邸の地鎮祭でした。都内では初めての超高断熱住宅なので、施工は新住協の理事、岸野さんが社長を務める、超高断熱住宅に特化した埼玉県東松山の名門工務店、夢・建築工房にお願いしました。
耐震等級3の長期優良住宅で、 サッシはオール木製で、トリプルガラス。断熱は壁225㎜、屋根350㎜、一種換気のハイスペックな高断熱住宅となります。ご期待ください。
国立N邸 小上がり+ラウンジピットの検討
国立N邸は基本設計のまとめにむけて、間取りをフィックスする必要があります。昨日の打ち合わせでは、基本間取りに加え、小上がり、ラウンジピットのあり方を検討しました。
こちらが原案。デッキと同レベルのベンチが小上がりと同レベルでつながる計画。外部木フェンスで視線はある程度遮られますが、小上がりがデッキと同レベルであるために、今ひとつ守られ感がなく、そこにずっといたくなる感じはやや希薄でしょうか。また、 キッチンは「アイランドまわり回遊できる」というご要望の形とは違います。加えて、小上がりとキッチンに挟まれたスペースは結構狭く、テーブルはポジションも限定されますし、ちょっと窮屈な感じです。
こちらが昨日の我々の提案。デッキ同レベルベンチが登り龍のように2階に駆け上がっていくような意匠。このプランなら、ご要望のアイランドカウンター一体型大テーブルも設置できるし、もう一台机を置いてベンチを椅子代わりにした、可動書斎利用もできそう。ごろごろするのはラウンジピット。動線から切り離されているし、囲まれ感がある分、小上がりより落ち着けそうです。
そんな大テーブル、窓際ベンチ、ラウンジピットという3つの拠り所トライアングルがあれば、家族が思い思いの場所で過ごせそうです。
この案の基本間取りは、吹き抜けを真ん中を設けることを避けたものですが、結果的にそれが幸いして4間×3間半に柱が一本だけ立つ、広々した空間が生み出せました。当初、我々は真ん中吹き抜け推しだったんですが、この案なら端っこ吹き抜けのほうが良さそうな感じがします。
国立N邸01案
新しいお仕事、国立N邸01案。北欧風の外観がお好みということで、2階中央に屋根付きバルコニーを持つ、シンメトリー切妻でご提案。各階とも中央のホールに全部屋がくっつく、明快な構成です。玄関は東側側面。関東エリアでは初めて付加断熱にも挑戦したいと思っています。