鼻隠しと破風は高さをそろえ、同じ断面を回すのが原則です。軒樋の固定を考えると鼻隠しは最低でも130~150程度の寸法になるのが普通。その寸法に合わせると破風は結構大きくかつ分厚くなるので、軒ゼロけらばゼロ案件では、意匠的にはいまひとつという感じになります。
そこで荻窪K邸では両者の納まりを変えました。鼻隠しに対し、破風は小さくおさえています。机上では解けた感じがしなくても、こういう具合にできてみると、ごく自然に納まっていますね。どうせ鼻隠しは樋の裏になるし、うちの事務所では屋根壁同色なら高さの違いは、気にしないことにしています。