つくばN邸
つくばN邸は、研究学園都市の緑豊かな敷地に建つ、20代の若いご夫婦のための住宅です。
設計の際、プロダクトデザイナーのご主人が最も重視したのは「合理性」と「おもしろさ」の両立でした。
外観は切妻のシンプルなフォルム。外壁は、杉大和張りと焼杉を組み合わせ、平屋が半階分浮き上がった、「1.5階建て」のような印象を持たせました。建物間口いっぱいの開口上部は、窓の高さに応じて軒の出を変え、適度に日射を遮りながら、人がたたずむ「たまり」を窓際につくり出します。建築残土を利用した地形と内部ベンチの高低差処理で、「たまり」は前庭や室内空間と滑らかにつながり、「縁側空間」を形成します。
内部は間仕切りを最小限にして、吹き抜けで上下階をつなぎワンルーム化。コンパクトな住宅ながら、広々とした内部空間を実現しました。インテリアは構造体を意匠として積極的に利用しました。