「伊賀の家」は今年のはじめに無事竣工。先日、エコハウス・アワード2019の意匠賞を受賞しました。 現在ドイツ・パッシブハウスの認定申請中です。
この基準に適合させるには、屋根壁共付加断熱、トリプルガラスサッシで高断熱化、第一種の熱交換換気扇を設け、南面の日射を有効に取り入れることで、年間暖房負荷を15KW/㎡a以下に抑えることが必要です。また、そのために0.2cm2/m2以下程度の高い気密性能が求められます。 今回の工事で最も苦労したのは、気密工事と窓まわりの納まりです。
窓まわりは止水工事、気密工事の要となるので、慎重な施工が求められますが、 今回はそれを更に難しくする「外壁からサッシを凹ませてつけるおさまり」(熱橋を減らすことができます)に挑戦しました。作業工程もかなり複雑なんですが、この納まり、どうやってつくるかを示す教科書が存在しません。いきなり現場で試すのは流石に無理があるので、森社長と一緒に作る家が全部パッシブハウスという高橋建築高橋さんの現場をまず見学、そして 技術に明るい設計者仲間の高本さんや、オガスタ新潟の小林監督などにも相談しつつ、上記のようなマニュアルを作成、
森大建地産の大工さん全員参加で、実物大のモックアップを作成しました。大工さんたちは初めての作業でも、あっという間に改善策を思いつきますから、それをマニュアルにもう一度反映して現場に臨み、困難な窓納まりを無事納めることができました。
この案件は長期優良住宅で、耐震等級をとるために「ホームズ君」を使って計算しています。このときは 森大建地産から専門の会社にホームズ君の入力→申請を外注しましたが、その後のいろいろいじりまわしているうちに、品確法の耐震等級3や許容応力度計算を、同ソフトでできるようになりました(ちなみに、池尻の3階建ては、外注せずに飯塚が自ら構造計算書作成しました。)。同様に、「ホームズ君」は温熱機能の方も使いこなしつつあります。
高性能住宅は設計(計算)も施工も大変なので、意匠系の設計事務所・工務店には嫌われますが、アイプラスアイは、こんな風に意匠も性能も両方取りできるので、これからご依頼いただく方は、この家のような超高性能が当たり前になる時代を見越して、意匠性能両方を頑張る家にして頂ければと思います。
また、三重県伊賀市、 津市、松阪市、鈴鹿市、亀山市、四日市市、名張市 などにお住いの皆様は、ぜひ森大建地産にご依頼ください。アイプラスアイで設計のお手伝いも可能です。