金沢区I邸は南側道路の日当たりの良いゆったりした敷地に建つロフト付き2階建ての住宅です。間口4間半、奥行き3間半の比較的コンパクトな平面ですが、中央に吹き抜けを設けた回遊性のある構成で、その床面積からは想像できない広がりを獲得しています。
接地性を考慮して、今回の間取りはオーソドックスな1階リビング型。断面は2階は軒を出し、1階は2階より半間セットバックさせ、冬期日射取得と夏期日射遮蔽を両立するという、アイプラスアイ定番の矩計としました。構造は、家の中央の2本の大黒柱が棟木を支えつつ、屋根は剛床で屋根なり固めた合理的な構成。家全体が南道路4間半間口のプロトタイプといえるつくりになっています。
外壁は2階がウッドロングエコの杉板、1階を焼杉板に。平屋を積んだように異素材の外壁を積層させ浮遊感を表現。サッシは黒い樹脂サッシで焼杉と同化させ樹脂のフレームが気にならないよう配慮しました。1階リビングの床も外壁と同じく杉板です。3間間口の大窓からのダイレクトゲインと床下エアコンで冷たさとは無縁の構成です。
HEAT20G2(UA値0.43←サッシは試験値による)、長期優良住宅(耐震等級3、子どもみらい補助金取得予定)、省令準耐火(JBN方式)の基準にもそれぞれ適合させています。